BORDERLAND

編んだ言葉、拾った言葉。

2021-01-01から1年間の記事一覧

深夜、赤ん坊の泣き声で・・・

深夜、赤ん坊の泣き声で眼が覚めて、こわばった身体がうまく動かない。夢を見ていた。ゾンビのような人間たちの群れと、女の子たちのひそひそ話が連なったイメージ。夢だった、動き始めた頭に断片的な思いが押し寄せてくる、なんで生きてるんだろうとか、こ…

おこまりごと

朝。慌ただしく子どもを保育園へと送り届け、疲れた心に染み入る、ラジオの声。「阿佐ヶ谷姉妹の、お困りでしたらぁ~♪」とはじまる。 生活に生じるさまざまなお困り事に応じた相談窓口を、阿佐ヶ谷姉妹の二人が教えてくれるのである。「今日はどんなお困り…

反科学言説の科学言説化について

今日も赤ん坊は、よく泣く。起きて泣き、食べて泣き、食べおわって泣いたら、なにもないのに泣く。言葉がこのような感情を表出するために育つのだとすれば、言葉以前の赤ん坊に教えられるのは、この泣く感情のとてつもない頻繁さである、わたしたちはもうそ…

「修復的読解」について

朝と午後、子どもを保育園に送迎する間だけ、ラジオを聴いている。先週は「時の日」なるものがあり、ラジオのお便りテーマも「時間」だった。えー、今週のお便りテーマは「時間」です。時間にまつわるエピソード、どしどしお寄せ下さいね。ではさっそく、京…

ネグレクトに思う

家にいるのに、家がない。誰よりも長くずっと家にいるのに、椅子にも机にも窓にも自分がいない。そんなひと、いっぱいいるのだろうと思う、家の中に隠れて。だから、家から出ていくひとは、実はそのようにして、深く深く家を探していたりする。ほっつき歩く…