BORDERLAND

編んだ言葉、拾った言葉。

ロールモデルという言葉について

育児する女性研究者のロールモデルが見つからないとピーピー泣いていたわたしに、ある憧れの女性研究者が、「ロールモデルにこだわりすぎているんじゃない?もっと自由に生きていいんじゃない?」と金言授けた。

ハッとした。そんなつもりはなかったのだけれど、「ロールモデル」という言葉が、「ワークライフバランス」や「男女平等」に代わるわたしの呪縛になりつつあったかもしれない。ロールモデルなど要は真似事にすぎず、オリジナルな自分でいることを阻害してしまうのかもしれない・・・・・・。

でもね、という思いもある。本当に自分一人の闇のなかに立たされてみたら、人は歩き出せるだろうか。何も見えない、何も想像できない、闇のなかで・・・・・・。なにもロールモデルの足跡に自分の足を忠実に当てはめたいわけじゃない、でも、いくらかの足跡さえ見えれば、歩けることぐらいは分かる。歩き出せれば、自分らしい道を探すこともできる。わたしは、途方に暮れている。